子を殺す親もいれば、親を殺す子もいる。拠所ない事情、酌むべき情状…そんなものはありはしない。総じて親の責任と感じざるを得ない。


純粋無垢なその瞳、天真爛漫なその笑顔、感情の赴くままのその泣き顔、穢れを知らないその魂。

子供は誰のものだろう。

血をわけたから俺の子供?奥さんのお腹から出てきたから奥さんの子供?それとも我々両方の作品?

否。たとえ生を受けたばかりとしても、彼は彼以外の何者でもないし、彼女は彼女以外の何者でもない。彼はこの世界にその足で確固として立つひとつの人格である。自分の子供は自分のものである前に、彼自身、彼女自身のものであり、社会のものであり、天からの預かりものである。我々親のものなどでは断じて無い。だから、我々親は彼らが一人で立てるように導き助け、時には全力で戦うことが唯一絶対の務めだと思う。


悲しいかな、昨今の事件を見てると、そんな当たり前の事を忘れてしまってる親が多すぎるように思う…。