株主の要求度が高いっつうか、種々の事情により、私の部署でマネジメントクラス(自分で勝手に動ける)の人間を一人とろうっつうことになってて、ここのところ何件か面接してるんだけどうまくない。

職種的には店舗開発なので、どちらかと言えば技術的側面があるから、求められるスキルはそれなりにあるんだけど、それ以上に営業的意味合いの部分も多く、対人スキルっていうほどでもないが、口八丁手八丁なネゴ能力が必要だったりもする。

んで、店舗開発職で転職応募してくるから、ある程度のスキルは皆持ってるんだけど、このネゴシエーション能力が発揮できそうな人が中々いないんだよねぇ。俺自身が持ってるかというとあれだけどもね。

別に、スーパーなネゴシエーション能力を求めてるわけでもなく、単に、自分で考え判断しかつ具体的なロジックを組み立てて行動に移せそうな人を求めてるだけなんだけど、要求度高いのだろうか?重ね重ね、自分のことを棚にあげてだが。(笑)

基本的にどうやって判断してるかって言うと、以下みたいな感じなんだけど。

1.現職ないし前職の会社全体のビジネス構造(数字を含めて)を具体的に説明させつつ、自分がやってきたことを質問して、会社の成長という全体的なゴールをいかに意識して自分の職務に従事していたかを判断する。

2.私の所(面接を受けている会社)のビジネス構造(数字を含めて)を具体的に予想させ、情報収集、分析、ロジックの組み立てがいかにできるかを判断する。正解不正解は関係なし。

3.商業施設業界の動向を説明させ、自分が入社した際はそれに関連付けてどう貢献できるかを聞く。

4.上記3点を聞いていく中で、いかにスマートに受け答えできるかで、対応能力を判断する。

これって、転職の面接を受けに来るっていう前提で言えば、そんなに難しいことじゃないと思うんだけど、なかなかちゃんと答えられる人がいないのはどういうことだ。理由があっての転職希望なんだから、もう少し想像力を働かせて頭の中でシミュレートして面接に来てほしいというのが正直なところ。

それと、職務経歴書の書き方もいまいちなのが多い。あれってひとつの自己PRツールなんだから、どうまとめるかで受け手の見方が変わってくるのに、ワードで文章羅列のベタ打ちだけじゃ、もったいないなぁと。簡潔かつ具体的にまとまってれば印象もがらりと変わるのに。あれってプレゼン資料じゃん?

たかだか30分から1時間の短い時間で判断されるのだから、最大限のアピールをするようにもっと緻密に繊細に戦略組み立ててこようよっていう感じ。またまた自分の事を棚に上げてだが(笑)。

というわけで、当面は人とれそうにないなぁ…。

それはさておき、面接する立場に回ったので、整理も含め5回転職した経験で思いつくことを、何かの参考にまとめておくとしよう。(笑)


1.エージェントには過度の期待をしない。

やつらは商売なので、斡旋した成功報酬(制約した人材の年俸の30%とか)が前提だから、きめ細かいキャリアカウンセリングなんかを期待してもあまり良いことが無い。ましてや、職務に通じてるわけでも無い人が多いから、どれだけ太いルートを持ってるかだけを見極めた方が良い。

Aブリックは物量には期待できる。その代わり、的外れなのも多いけど。Iンテリジェンスはエグゼクティブ系だからほとんど使えなかった。中小系はけっこう親身に斡旋してくれるところがあるので、下手な鉄砲数撃ちゃ当たるじゃないが、大手から中小、零細まで数多く登録するのが良い。中には何でそんなルート持ってるの?っていうぐらいのところもあるし。

2.面接に行ったら出来る限り会社の雰囲気を把握する。

http://www.h3.dion.ne.jp/~urutora/abunai.htm
これってあたってるんだよねー。わけのわからないカタカナ社名(笑)だったところは、整理整頓ができてなかったし、訪問して呼びかけても誰も応じようとしなかったし、役員が退職したし、会社の基礎的な数値などを聞いても答えることができなかったし、人材教育に不熱心だったし、経理担当者というか責任者が退職したし(笑)。

電話になかなか出ない会社も要注意。旧態依然のオーナー会社で能力はさほど関係なくオーナーの知り合いが幅を利かせてるようなところだった。(笑)

そうかといえば、1コールしないで電話取る会社もあったけど、定時1時間前には出社して、周辺の清掃から始まってトイレ掃除は自分たちでやって、シメは社則の唱和っていうところもあったなー。そのことの良し悪しはわかんないけど、自分の向き不向きはよく考えた方が良い。(笑)

3.自分の方向性をちゃんと煮詰めておくこと。

上昇志向が強く、はじけたいのであれば、ベンチャーでも良いと思うが、キャリア・アップを積んで確実にステップアップをしていきたいのなら、必ずしもベンチャーじゃない選択肢もある。

ベンチャーにおいては、給与面は将来に担保されてるからおいとくとして、職務範囲的にはあらゆることができるし、経営的なポジションで仕事ができるのでぱっと見よさげに見えたりもするけれど、実際肩書き的に事業部長であったり本部長であったりでも、規模が小さかったり、扱う金額が少なかったりなど、本質的な部分での仕事の質が悪くて、人材がいないからやることばかり増えていって消耗していくばっかりの場合もある。

そうかと言えば、資本がしっかりしている所謂普通の会社でマネージャークラスの肩書きであっても、年間億単位の範疇で仕事をしたりもできるし、自ずと仕事の質も高くなるし、給与面での将来の担保はあまり期待できないが、背景を担保として金を引っ張ることも可能だったりする。(笑)

自分を成長させるのはどちらか(向き不向き)ということを見極めて、どっちを選ぶにしても、体力気力、何に対してコミットするかをよくよく考えて決めた方が良い。でないと不幸になる。

4.自分の棚卸しを徹底的にしておく。

自分がやってきた仕事は言うに及ばず、環境、関わり合い全てを含めて棚卸しをして、次にどうしたいのかを客観的かつ冷静に組み立てて、一度、それら全てをうっちゃって自分の本当の気持ちを確認する必要があると思う。見えないものが見えてくることもあるので。

 
で、俺はどうだったかというと、うんなこたーほとんどやってこなくて、直感で動いてきて結構馬鹿を見た。(笑)
人間、所詮そんなもんというわけですね。