より大きな地図で イオンモール山梨昭和町 を表示

ラザウォーク甲斐双葉が2009年4月25日グランドオープンし、イオンモール甲府昭和が2011年春開業予定しているのを受け、地元の老舗百貨店がリニューアル計画を策定しているよう。昨年だか、週間ダイヤモンドに危ない百貨店の上位にもランクキングされていたが、地元の老舗ということもあって、地元の協力を仰ぎ(債務免除)、再生を行う端緒についたという状況。

リニューアルの内容としては、これまでの百貨店直営売場を減らし、価格帯の低いカジュアルテナント(某外資とか)を導入する計画になっている…と風の噂で聞いたので、さくっと現地周って来たけれども…。



意外に、甲府駅前はマーケットがしっかりした印象。同じような地方都市である福島や郡山なんかと比べても、規模感は別にして、まだ街が生きている感じ。しかもナショチェンが幅を利かせているという訳でもない。ただそれは、郊外SCの出店がこれまでほとんど無かったからであり、ユニーさんが開業し、イオンモールが控えてる今後はどうなるかわからないだろう。

岡島百貨店は最盛期の売上が300億、今はその半分の150億という状況で、数字上かなり疲弊している。ざっと見た限りでは、上(ミセス・シニア)と下(キッズ)のみで、真ん中(10代後半から40代前半)のMDがごっそりと抜け落ちているから、顧客に支持されなくなったということかな。

そこを補完する側面もあったのか、ラザウォークのオープン当初は大変賑わっていたと聞いていたので、平日とは言えそれなりにお客さんも入っているだろうと思って見に行ったら、正直お寒い状況だった。知っている人は稲沢や大垣の状況を思い浮かべれば何となく想像がつくんじゃないかな。

ラザウォーク、中心市街地からの距離感的には、意外に近いという印象だった。マーケットが冷え込んでいるからユニーさんとしても、テナント構成に決して満足はいっていないだろうけど、この場所にモールを開発した意図は充分理解できる気がする。ただ一点、パチンコ屋さんをモールテナントとして入れるのは理念という部分でどうかとは思うが。

となると、旧ダイヤモンドシティ案件だった、イオンモール甲府昭和の出来が非常に気になる。と言うのは、それなりの構成でゾーニングを仕上げることができれば、一人勝ちになれるマーケットで、イオンモールさんのリーシング力を考えればそれも不可能じゃないと思うので。

いずれにしても、ラザウォーク、イオンモール、岡島百貨店の3つがそれぞれ成り立つマーケットボリュームは無いので、出店検討は慎重にした方が良いエリアだな…と。ラザウォークとイオンモールはフォーマットが同じ郊外型だから、それぞれ比較され、どちらかが選択されることになるだろうから、ユニーさんとしては名古屋北部エリアの様になる可能性もある。

岡島百貨店は…正直、規模感で適わないだろうから、中途半端なテナント切り分けでは失速し、中心市街地の空洞化を招きかねない。いかにわかりやすくしっかりとしたアンカーテナント(GAP・ユニクロ・無印・ロフト etc)を導入できるかにその成否がかかってくるだろう。