サッポロビール埼玉工場跡再開発。
サッポロビールが昨年の10月に閉鎖しイトーヨーカ堂と東武鉄道、リクルートコスモスなんかに売却した川口駅そばにある埼玉工場の跡地なんですが、そろそろリーシングが始まったようなので、現調に行ってきました。
全体の計画概要としては、イトーヨーカ堂を各店舗とした複合商業施設と、住宅、ビアレストラン、フィットネスクラブ、緑地という構成になっており、シネコンなんかも検討しているようです。全体敷地は33,275坪で事業主体はイトーヨーカ堂、都市再生機構、サッポロフォールディングス、東武鉄道、リクルートコスモス。イトーヨーカ堂が入る商業施設側のリーシングはパルコが業務受託をしており、マンション棟の下層階のテナントリーシングは商社系の会社が行っております。フィットネスクラブに関しては、現在既存のサッポロスポーツプラザPAL川口の移転として進んでいるようです。
立地としては、JR川口から徒歩10分もかからないところの線路際にあり、ロケーションとしては最良ですね。基礎データとしては、現行で町田の小売業年間販売額に匹敵し、浦和並みの一人当たり小売販売額となっており、町田に比べれば一人当たり売り場面積が少ないので、開発余地ありという見方になってます。商圏人口としては世帯数・人口共に伸びており、ファミリー層の流入が考えられるマーケットですなー。
周辺競合施設の年間売上がダイヤモンドシティで330億円、川口そごうで207億円、浦和伊勢丹で504億円となっており、かなりのポテンシャルを秘めているエリアであると言えそうです。
気になるのは産業道路に面しているとは言え、片側一車線道路となっているところですね。駅近くというロケーションもあるので、恐らく車でのアクセスに難儀するのではないかなーと。川口そごうの売上が207億円というのも気になりますな。マーケットが持っているポテンシャルから考えたらもっと売っていてもいい気が・・・。ダイヤモンドシティで330億円の売上なので、周辺動向としては、郊外へ購買層が流れているように感じます。
そんな中での駅そば開発なので、どれだけの購買層を引っ張り返せるかが鍵となりそうですね。パルコさんの話を聞いた限りでは、魅力ある施設構成になりそうなので、駅前出店のオーソリティであるイトーヨーカ堂さんが出店する分、ここは買いかなという感じの開発でした。
それにしてもドミナント戦略とはいえ、ヨーカ堂さん、蕨店・蕨錦町店・川口店の既存店とあまりにも近くないですかねー・・・。