konami.gif株主…というわけではないけど、まとまった数の株主優待チケットが手に入ったので、ほんとーに久しぶりにスポーツクラブなるものに行ってきた。7年ぐらい前までは、どっぷり業界に浸かってたんだけどね。(笑)

行って来たのは、コナミスポーツクラブ 船橋。ここは、湯の国ジャポンって言って、温浴が充実してるんで、トレーニングじゃなくて風呂入りに行ったというわけです。

普通の風呂以外に、寝湯、ミストサウナ、ドライサウナ、予約すれば垢すりもやってくれ、露天風呂もあって、なかなか快適。健康ランドじゃないけど、それっぽくて、食事処も座敷になっててしっかりしてた。大したもん出て来ないだろうと思いつつ、株主優待券で全部使えるっていうんで、昼飯も食ってなかったし飯を頼んでみたんだけど、1000円でかなりのボリュームのお膳が。大したものだった。

今回、株主優待券を使ったんで、全部タダだったんだけど、帰り際にフロントのにーちゃんに聞いてみたら、ビジターで1,050円で風呂とプールが利用できるって言うことだったので、風呂入って適当にゆっくりする程度だったら、下手な健康ランド行くより全然いいな。かなり空いてたし、子供連れでも周りから嫌な顔されることなかったし。穴場だ。(笑)

それにしても、コナミスポーツクラブ…


大丈夫か?(苦笑)

コナミスポーツクラブ、もともと、今は無き関西系スーパーのニチイ系の会社で、日本における大衆型のスポーツクラブの先鞭をつけたパイオニアだった。当初はピープルという企業名でスイミングクラブを展開してて、エグザスブランドを導入してフィットネスという言葉を日本に根付かせ、スタジオプログラムの新規発信もエグザスからだったし、良くも悪くも業界を牽引する立場で、常に業界トップにいて上場も一番乗りの会社だったけど、どうもコナミに買収されてからパッとしないと言うか、なんと言うか。

コナミに買収する以前は、スイミングスクール中心施設のピープルブランド、プール無しフィットネス中心の廉価版ブランド(名前忘れた)、標準的なプール付き施設構成のエグザスブランド、温浴設備を充実させたフライツァイトブランドと、ユーザーのニーズに合わせてきちんと施設をセグメント化しており、償却の終わった古いプール無し施設を廉価版のフィットネス中心施設に転換し、メインで出店するラインはプール付き標準施設構成のエグザスブランドを使い、ポイントとなる立地には温浴施設付きフライツァイトブランドを持ってくるという出店戦略が、当時コンペティターで店舗開発をしていた私的にもとても勉強になった。

それが、コナミに買収されてから、ブランディングという意味なんだろうけど、全ての施設がコナミスポーツクラブという名称に変わってしまって、何がなんだかわからなくなってしまった。かえってブランディングが悪い方へ向かってしまった悪例のような気がする。

基本的にスポーツクラブって、色んな意見はあるとは思うけど、私が思うには、装置産業・施設産業でしかない。スポーツクラブの事業構造からも、20年契約等の長い契約期間でその場で事業を行っていかなければならないから、どれだけの施設構成でどれだけのものをどれだけの立地で仕上げるかが全てであって、フィットネスに対する技術的な知識なんていうものは最低限あればいいと思う。マニアじゃない限り、ユーザーはコアなフィットネス知識なんてものは求めてないんだから。快適で利用しやすい設備があって、後は邪魔にならない接客があればいい。だからこそ、施設というものに関しての特徴を明確化し、わかりやすく発信することがとても重要なことだと思う。

かつてはそれが出来ていたのがエグザスで、2番手3番手の企業が後追いをしてた。

さて、このコナミスポーツクラブ船橋なんだけど、立地的にちょいと疑問点が。結果論でしか無いけれど、この船橋の施設構成であの海側立地に出すのはまずいだろうと。確かに、船橋エリアは肥沃な商圏を足元に持っているから、スポーツクラブ立地としてはベストなエリアであることは間違いないけれども、JRの線路を越えた山側が厚いはずなんだけどなー。あの場所しかなかったのかなぁ。

船橋の最悪な道路事情をわかってて出店したのかな?山側からJRの線路を越えてコナミのある場所へ行くのは一苦労なんだよね。そして、JRの線路を何とか越えたとしても、次に待ってるのが千葉街道のららぽ渋滞。最近は IKEA もできたせいかますます渋滞してるし。今日は昼過ぎぐらいに家を出たんだけど、コナミに着くまでに50分ぐらいかかった。最近の業界の傾向は知らないけど、昔、私が業界に関わってたとき、土日のピークは午後イチからだったんだけど、着いてみたら駐車場ガラガラだったなー。だからこそ、もっと施設的優位性を宣伝した方がいいと思うんだが、あまりそういう事やってないみたいだしなー。

数年前から噂としてよく聞くけど、生え抜きの石原会長が引退してから、ますますコナミ色が強くなって、人材の流出もかなりのものになってるらしい。コナミ的マネジメント、考え方、オペレーションを導入したせいもあってか、生え抜き連中が住みにくくなってしまったっていうのもあるらしいけど。そして彼らはどこへ行っているかっていうと、同業界の某スポーツクラブ会社。なんか、けっこうな数のコナミ人材が流入してるらしい。物になってるかどうかは知らないけど。(笑) そんな話を聞くと、何となく今の現状が想像ついてしまうんだよねぇ…。

最近、別業種で店舗開発をしてて良く名前を聞くのは、コナミや某スポーツクラブじゃなくて、新興系のブランドだったりするので、業界出身者としては旧勢力にもがんばってほしいなぁと感じる今日この頃。(笑)