約束 / 石田衣良
短編、敬遠してたんだけどさ。もっと物語が続いて欲しいと思ってしまうから…。
電車の中で読んでて泣いた。まじで。ちょっとはずかしかった。気付かれなかったと思うけど。自分を助けて死んでしまった親友の偉大さに自分が生きてる価値は無いと思い切る、10歳のカンタの心に泣いた。
同じ石田衣良氏の『うつくしい子ども』を読んだ時もそうだったけど、なぜか最近、子供が出てくる物語には涙腺が弱い。人の親になったからかもしれないが…。
自分の子供を見てて思うのだが、生きることに対してなんと力強く一生懸命なことか。まさに穢れをしらないからこその、輝きではあるけれども、生きるということに対しての姿勢みたいなものを教えられることが多い気がする。だから、子供の物語を読んで泣くのは、自分の感じる心と言うものが変化してきてるからなんだろうな。単に歳をとっただけかもしれないが。(笑)
石田衣良氏の物語に出てくるこどもたちの力強さがとてもいい。迷い傷つきながらも再生するその人間的なる芯の強さ。どこまでも人の力を信じる優しい気持ちが常に物語の根底としてある石田衣良氏の本が最近のヘビーローテ。