時間を短くして休みも設けて…。

百貨店:営業時間短縮広がる コスト削減、休業日増も:毎日jp
全国の百貨店の主な営業日・営業時間見直しの動き
[三越]
・日本橋(東京)、札幌など8店:営業時間を原則30分~1時間短縮
・札幌、高松など4店:元日以外の休業日を年1~5日設定
[伊勢丹]
・吉祥寺(東京)、府中(同)など4店:閉店時間を30分繰り上げ
[高島屋]
・立川(東京)、大宮(埼玉):営業時間を30分~1時間短縮
[井筒屋]
・本店(福岡)、黒崎(同):閉店時間を30分~1時間繰り上げ、毎月1日の休業日を設定
[玉屋]
・佐賀玉屋:元日以外の休業日を年11日設定

あまりニュースになってないけれど、頑に営業時間を短縮する事を拒んでいたイオンさんも、ぽつぽつ短くなって来ている…とは言っても、専門店ゾーンが 23:00 から 22:00 の一時間短縮で、まだ充分では無いが(笑)。

どの辺が充分じゃないかと言うと、どうせ短くするなら 20:00 までにしてくれたらかなり人員配置も楽になるし、朝 9:00 スタートの所も多いので、その辺りも変わってくれればな…と。あくまでも専門店ゾーンの話だけど。

環境に優しいエコな施設を標榜しているのだから、CO2 排出がらみに関しても、営業時間を短縮すればその効果はかなり大きい。

昨今の世界的経済成長の後退で、日本における商業環境も、経産省発表の2月の商業販売統計によると商業販売額38兆8620億円、前年同月比21.5%減と厳しい状況となっている。

このトレンドは、当分の間続く事は間違いないので、売上額の確保から利益額の確保へと構造をシフトして行かなければ、マーケットからの退場を余儀なくされるのは自明の理。営業時間短縮は、人件費等の直接経費を圧縮できるので、出店企業にとっては非常に助かるなぁ。


 
 
この営業時間の長期化は、2000年に大店法から大規模小売店舗法へ移行する中で、開店日、店舗面積、閉店時刻、休業日数を地元商店街と調整する必要が無くなったと言う背景がある。(大店法における「中小小売業の事業活動の確保」という文言の削除)

中心市街地の空洞化が近年顕著になって来て、直近で新たにまちづくり三法の見直しがなされたが、これは規模(店舗面積)の拡大に歯止めをかけるという部分が主眼で、年中無休や長い営業時間等に関しては何ら顧みられていない。

ここいらで、営業時間と店休日に関して何らかの規定があって良いのかもしれない。

夜遅くまでお店が開いているのは非常にありがたい話なんだけれど、今となってはコンビニが至る所にあるし、深夜営業の食品スーパーもあるし、ドン・キホーテもある(笑)。更には2000年当時と大きく違って WEB がある。

消費者にとっての選択肢は、それこそ、至る所に提供されている。

猫も杓子も同じような営業時間で限られたパイを取り合うのではなく、自分の守備範囲がどこにあるかを考え直して、ビジネスの構造を見直し、効率を上げて行く事を考えて行った方が良い。郊外 SC で買い物をするシチュエーションがどうなのか、ターゲットとしている顧客がどこなのか。

平日一日店休日を設けたって良いじゃないか。郊外 SC の専門店ゾーンは平日11時開店でも良いと思う。夜遅くまでやってる日は週に 2 日とかでもありじゃないか。

中で働いている人みんな気付いているはずだけど、休みが無い、営業時間が長い事による悪弊の方が大きいと思うよ。現場はかなり疲弊している。物質的には豊かになっても、これでは働いている意味が見いだせないんじゃないかなぁ。

たまたま、某 GMS をミステリーショッパーした人と話したんだけど、パートやアルバイトスタッフのホスピタリティは高いのに、社員と思われるスタッフは全くと言っていいほどなっていなかったらしい。これは教育云々というより、労働環境の悪さに起因する所が大きいんじゃないかなぁ…と穿った見方をしてしまったが、実際の所どうなんだろうねぇ(^ω^)