H&M は新興市場においてはまだこれから。
フォーマットを小型化してから、最近2線級のモールでも確定テナント候補で良く名前を聞くので、割と頑な ZARA と違って郷に入れば郷に従えでローカルマーケットに対して柔軟に対応してくる印象があった H&M. さぞかし、新興マーケットにおいても拡大しているのかという思い込みがあったのだけれども…まだまだと言うところなのね。
ちょっと諸々ググってて見つけた下記記事。なかなかに手厳しいw書き出しだが、”人々は依然としてショッピングを楽しんでいるが、それは H&M においてでは無い。”と。と言う事は、いまだ成長余地を大きく残しているという事なのかねー。商品のクオリティに関して言えば、個人的には正直いならい子だし、日本国内において売上もだいぶ落ち着いてしまってる感があるから、割と同様の判断を下している人が多数いるんじゃないかと偏見を持って見てるけれども、果たしてどうなんだろうねー。
H&M is falling behind its rivals in China and other emerging markets – Quartz : March 15, 2013
ヨーロッパで二番目に大きい衣料チェーン、スウェーデンの Hennes & Mauritz は、アナリストが 2% の下落を予想したとおり、2月における既存店昨対売上で 3% の落ちこみを見せている。
In a statement today the Swedish company attributed the drop to slower consumer spending in Europe, its main market, a stronger Swedish kronor, and the lack of one calendar day compared to last year’s Leap Year.
But the kronor aside, its competitors have faced similar conditions and haven’t been derailed. Spanish retailer Inditex, which owns the Zara chain, said this week that profits had risen 22% last year, helped by its expansion in Asia. Japan’s Fast Retailing Co., the owner Uniqlo, which like H&M sells cheap, colorful fashion, reported a 9.6% increase in like-for-like sales in February.
対外的なリリースでは、メインのマーケットであるヨーロッパにおいて、個人の消費支出が抑えられているのと、スウェーデン・クローナがより強いのと、閏年の関係で昨年より営業日数が一日少ない事に起因している…なんて言っているけれども、通貨の状況は無視しても、競合他社は同様の状況に直面しそれを乗り越えている。ZARA ブランドを展開しているインディテックスは、アジアにおける事業展開拡大のおかげで利益が昨年対比で 22% 上昇しており、H&Mのような安価でカラフルなユニクロブランドを展開しているファーストリテイリングは、2月の既存店ベースでの売上は昨年対比で 9.6% 上昇している。
そして、これら二つの企業に比較して事業が伸長していない原因はどこにあるかというと、”2017年までに世界のファッション売上の 30% を占めるであろう、中国を初めとする広い新興市場において H&M はいまだ拡大できていない” と結論づけている。
インディテックスはアジアにおける売上のシェアが一昨年の18%成長を超えて20%成長しており、中国において396の店舗を布陣する(その大半よりハイエンドなブランドとして見られているZARA ブランド)。これに対し、2012年11月時点で H&M の中国における店舗数は134に過ぎず、一方でユニクロもまた、中国本土において182の店舗を展開し、より低価格でほぼ同じ商品を販売しているため、部分的に H&M よりも人気となっている。
という事で、H&M は、いまだ中国を中心とした新興市場に目が向いており、その因果関係は、H&M がコンペティターに比べて充分にマーケットに浸透していないのと、ドイツよりも中国マーケットが大きくなると予測している点にある…のだけれども、新興マーケットだけではなく、成熟したアメリカ・マーケットにおいてもアグレッシブな拡大を計画しているようで、その話は眠くなって来たのでまた明日書こうかな。