ペットを販売する責任
こういう顧客にペットを販売する側にも責任があるのでしょう。
端的に言ってしまえば、ペットショップと言えどもビジネスなので、来るもの拒まずという商業的な論理が働いてしまうのは当然ですが、商品と言えども、生命あるものを販売しているので、生命あるのものを販売するという倫理観をどうビジネスに落とし込んでいくのかが必要なことなのだと思います。
ペットを店頭で販売するということに関して以下の弊害があります。
子犬の商品価値というものは生後すぐから3ヶ月ぐらいまでが一番の旬ですが、この3ヶ月ぐらいまでの時期と言うのが、彼らにとっては一番大切な時期なのです。犬は群れで生活する動物なので、無駄な争いごとを避け、お互いの意志や感情を表現し、理解するためのコミュニケーション能力を発達させる「社会化期」がこの3ヶ月なのです。その「社会化期」に親元から離され、販売されているというのがペットショップの現状で、また、購入する側から考えても、しつけがきちんとできていない犬を買わされているということなのです。
また、店頭で陳列販売を行っているので、無責任な人間が軽い気持ちで衝動買いをしてしまうということもあります。一時的な感情で犬を購入してしまうので、このスレにあるような事態が起こりかねないと思います。
ペットショップを開業するにあたって許認可ではなく、届け出制であるということも大きな問題のひとつです。無責任な事業者が無責任な顧客へペットを販売するという・・・。動物愛護法はあるにはあるのですが、何の抑止力にもなっていないというのが現状です。
ヨーロッパのほとんどの国では、上記のような観点から、店頭で犬を販売することが法的に規制されており、犬を販売するにしても、購入するにしても、命あるものを金銭でやりとりするということの責任を果たす為の環境整備がなされています。
犬を虐待したり、捨てたり、処分したりというのは、もちろん、その犬を飼っている購入者自身の問題ではありますが、その無責任な購入者を野放しにしているペットショップの責任も大きいのではないかなと感じました。社会的責任を果たす為にも、販売する側の責任として、販売するには登録制にするなり、会員制にするなりして、購入者に対して生き物を買うということはどういうことかという倫理観を求めていく必要があると思います。
中央環境審議会動物愛護部会(第6回)議事要旨 にも見られるように、動物を販売するにあたって法的な規制がなされる方向にて動いてはおりますが、法に魂を入れるには、事業者であるペットショップ自身の意識変え、ビジネスモデルの転換が必要なのでしょう。
それにしてもこの発言、、、釣りであることを切に願います。