カシアス (Switch library)
カシアス (Switch library)

posted with amazlet at 13.02.22
沢木 耕太郎 内藤 利朗
スイッチパブリッシング
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まだ、続いていたのですね・・・。

沢木耕太郎の著書に『一瞬の夏』という本がある。私が読んだのはもう20年以上前で高校生ぐらいの時でした。内容は、悲運の天才ボクサー、カシアス内藤を題材にしたスポーツノンフィクションで、今ある普通のスポーツルポの走り的なものでした。ただ、この本は、ルポというよりも沢木耕太郎氏の私小説に近い内容のように思います。旧い記憶ですが・・・。見果てぬ夢を追い求め、自身の私財を投じカシアス内藤の才能を信じつつも、その人物を信じきれない、沢木耕太郎自身の内面的葛藤を作品として昇華させていて、単なるルポルタージュに終わらず、まさに青春という言葉が似つかわしい、そんな珠玉のような作品でした。

そして、一瞬の夏はまだ終わっていませんでした。

ボクサー、写真家、作家。3人の男がそれぞれの「いつか」を追い求めた記録『一瞬の夏』から4半世紀。見果てぬ夢を追い求めて、1981年に出版された『ラストファイト』に新しいページを加え、再編集された『カシアス』が出版されました。その出版を記念して、紀伊國屋サザンシアターで3/8に”沢木耕太郎・講演+内藤利朗・スライド上映 「 『一瞬の夏』 その後 -」 ”が開催されます。全席指定1,800円でチケットが無くなり次第終了です。

青い春はいまだ終わらずということで、行ってこようかな…。