最近のヘビロテ。
この人が紡ぐ物語は、精密巧緻なれども宮本輝に通じる深みのある美しさがある。そして、人に対するその確かなる眼差しは、生きる事の意味を問いかけてやまない。
この人に対してのとっかかりが白夜行だったせいか、巷間言われてるような本格推理的印象が俺にはあまり無い。
そもそもジャンルによるカテゴライズにあまり意味なんて無くて、ノンフィクションであれ何であれ、どんなテーマを書くにしろ、物語の本質は突き詰めていくとひとつしかない。すなわち、人の生=死である。
その本質を的確に捉え、それを土台に非常に高いバランスで物語を積み上げていくからこの人の書く物語は面白いんだと思う。
今の俺的日本人作家ベスト5のうちの一人。