スノウ・クラッシュ / ニール・スティーヴンスン
スノウ・クラッシュ〈上〉 (ハヤカワ文庫SF)
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ニール スティーヴンスン
早川書房
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1992年刊行時、” ポストサイバーパンクの旗手 “と騒がれた、所謂ギブスン後のサイバーパンク小説。っていうだけで、俺にとっては(・∀・)イイネ!!となるに違いないと思ったんだけどなー。
全体的な流れやトーン、細部まで書き込む緻密な描写力、文句無くサイバーでパンクな世界を拝める物語になってるんだが…アバターがそもそも嫌いっつうのもあるし、ここで描かれるヴァーチャルな世界(ギブスンのニューロマンサーにおけるマトリックス的なもの)が、Second Life 的 3D オンライン仮想空間とあまりにダブって見えてしまうってチープに感じてしまうっていうのもあるし(ここで描かれているメタヴァースを下敷きに Second life を作ったんだろうから、こっちがオリジナルだろうけど)、リアルな言語によって脳をハックするという設定は SF 的で非常に面白いんだけれど、そこにキリスト教創生という宗教的背景を絡めてあるから、東洋人としての俺にとっては途端に難解(理屈として理解は可能だが血として理解は不可能)になってしまうっていうのもあるし…どうもいまひとつ乗れなかったのが正直なところ。
- ピザチェーン”コーザノストラ・ピザ”の配達人で伝説的なハッカーでヴァーチャルでもリアルでも最強の剣士、ヒロ・プロタゴニスト。
- ジャイロが組み込まれててオートで姿勢制御までやってくれるスケートボードをかって、走っている車に電磁式銛を打ち込んで街を失踪する特急便屋の15歳少女Y.T。
- ロシアから盗んだ水爆を積んだハーレーのサイドカーを乗り回す危険な男レイブン。
- 国家という概念が企業によるフランチャイズ国家という概念に取って代わられた世界。
スノウ・クラッシュ〈下〉 (ハヤカワ文庫SF)
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ニール・スティーヴンスン
早川書房
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登場人物の設定や物語の背景を形作っている世界は、どこかしらユーモアでコミカルなんだけど、物語を作っている全体のトーンがコミカルじゃないっていうところが理由なのか、それともデッキやデータグローブで有線接続するような仮想世界じゃないと理解しにくいっていうような、ジェネレーション的ズレなのか…サイバーパンクとしても物語としても一級品なのは間違いないんだけど、何だか良くわからない理由でうまく咀嚼できなかったYO…(´・ω・`)