天神パルコ、正式に決定した訳だが…
ボーナスが雀の涙だったのでちょっと寝込んでた…っていうのは冗談だけど、家のローンをボーナス併用にしなくて本当に良かったと思う今日この頃(笑)。
とにかくもう展開というかなんと言うか落ち方が劇的すぎるねぇ、ここんところの商業環境。
百貨店関連の改装中止、ラグジュアリーブランドの出店中止、アバクロの銀座以降の店舗計画の延期(噂)、イオンモールさんでさえ空床オープンせざるを得ないリーシング状況、三井不動産さんでさえ新規ららぽーとのリーシング苦戦…店頭を見回してみれば、在庫絞ってるのかスカスカなブランドが目につくし、前倒しでセールは始めてるところもあるし、価格優位性があったアウトレットモールでさえ在庫不足による玉切れという側面から、売上が落ち始めている。
まぁ、うちの場合、外資なんで割と早い段階で本国の方からブレーキがかかったから、実のところ、ちょっと前までの状況は織り込み済みで、不採算店のスクラップや人件費の削減(リストラね)、店舗減による投入数量の削減(在庫コントロール)などなどかなり前倒しでやっていて、来年はコンペティターが汲々としている隙に引き続きコスト面でのブラッシュアップをしつつ出店して(゚∀゚)=3ウマー!っていう絵を描いてたんだけど…ここ数週間の日本の経済状況だと、来年は昨対がとれる何て言う事は考えないで、場合によっては昨対減を前提の上でビジネスを再構築することになった。
要は、売上予算を変えずに利益だけ延ばせっていうことで、粗利が低下している昨今の状況の中で無茶なこと言ってるなぁとは思いつつも、ミッションを遂行できないのなら首が飛ぶだけなので、更なる仕掛かりをせざえるを得ない…というような概況感の中に50億の投資をかけて天神へ出店ですか…。
■ パルコ 10年春開業 福岡市天神の旧岩田屋本館 都築学園と正式契約:西日本新聞
商業施設運営のパルコ(東京)は10日、福岡市・天神の旧岩田屋本館に2010年春に出店すると発表した。旧本館を所有する都築学園(福岡市)と同日、正式に賃貸借契約を結んだ。今月中旬に耐震補強や内外装などの改装工事に着手する。04年の岩田屋移転後、空き家状態が続いた都心の1等地は6年ぶりに再生する見通しになった
■ 天神にパルコ、2010年春開業へ−旧岩田屋本館跡地、都築学園と正式契約:天神経済新聞
同ビルは地下1階・地上8階建て、延べ床面積は約7,300坪。売り場面積は約3,500坪となる見込み。衣料中心のテナント構成になる予定で、年間売り上げは100億〜120億円を目標に据える。
■ パルコ ニュースリリース (2008/12/10)
「(仮称)福岡天神二丁目ビル(「旧岩田屋本館ビル」)」への出店についてのお知らせ
開業が2010年だから、景況感も変わるだろうと言うところなのかねぇ…。ただ、パルコさん、新店がなかな浮上しないし、既存店も良いという話をあまり聞かない中での新規出店はどうなんだろう。そもそもみなさん、特定の商業施設に限らず軒並み来年は出店凍結、賃料見直し、場合によっては退店なんていう方針を掲げていらっしゃるけれども、付き合うテナントが集まるんかいなぁ…。
福岡(特に博多)って、実態の割には、全体のマーケット評価自体が高い傾向にあったんだけど、ここへ来て、バブルが弾けて…と言うかそもそも博多でバブッてたこと自体、冷静に考えればあり得ないと思うんだが、大名エリアでバブルを牽引していたファンドがらみの案件が軒並み空床となっている。まぁ、絡みがあってついこの間も大名エリアへ行ってきたんだけど、for rent の商業ビルが結構目についた。
そんな矢先に、朝日の地方版?だったっけか…にもそんな記事が出てしまっていたしなぁ…。だからといって、天神中心の商業ビル、ファッションビルが良いかと言えば、全然そんな事無いし、ウォン安による韓国からの観光客や経済環境悪化によって中国からの観光客が激減している関係もあるんだろう。
そこへ、17000m2 の床を増やして、100億から120億のマーケットを創造ですか…。うーむ、どうだろう?新幹線の全線開通は2011年春だし、経済効果が出るのは出店の翌年だからなぁ。
いずれにしても、私見だけど、今後パルコさんみたいな業態(丸井・OPA とか)は淘汰されていく方へ回ってしまっているように思えてならないので、何らかの新機軸を打ち出してもらいたいなぁ…と(笑)