大沢在昌はやはり大沢在昌だった。
暗黒旅人にしても、悪夢狩りにしても、やっぱり、大沢在昌は大沢在昌で、第一級のストーリーテラーだった。
正直この2冊は、片や成功と引き換えに闇と戦う「使命」を受けた男の物語で、片や脳を活性化(抑制?)することにより人外の魔へと変身できるドラッグの行方を追う男の話で、大沢在昌の一連の作品とはちょっと毛色が違う物語。どちらも、菊地秀行や夢枕獏を彷彿させるストーリーとなってて、大沢在昌のテリトリーじゃないだろう…と思って読んでなかった。
が、正直食わず嫌いだった。
どちらも上質な物語で、一級品であった。もっと長編で大作だったらなお良し。ハードボイルド的アプローチがこの人の真骨頂だが、こんなのもたまには良い。
まだお読みでない諸兄。読まずには死ねませんよ。(笑)
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Comments
闇と戦うのが「暗黒旅人」でドラッグが「悪夢狩り」でしょうか。
この人の作品って全然未読なんですけれども、
読んでみたくなりました。
この忙しいのに。
積読本がどんどん増える・・・。
こんにちはー。
大沢さんの本はたいがい読んでいるのですが、難点はどれを読んでどれを読んでないのかわからないということですw 記憶がーwww
それにしてもリーダビリティは一級であることだなぁと。
もっと読まれてもいいのににぁと思いますね:)。
では。
>foofooさん
>この人の作品って全然未読なんですけれども、
それって、ありえません。(笑)
この人の読まないのは人生の損失です!(笑)
ストーリーテラーとして超一級の作家ですよ。
軽いのあり重いのありホラーっぽいのあり。
しかもどれもが破綻せずにきちんとした物語に納められてますから。
>nniさん
>大沢さんの本はたいがい読んでいるのですが、
おお!(笑)
そうなんですよねー。私、この人がデビューした当時(私、高校生)からのファンですが、どれを読んでどれを読んでないのか、わけわからなくなりました、最近。
たまに古本屋でダブって買ったりしてしまいます。(苦笑)