Street scene #15

東京都国分寺市は、市施工による国分寺駅北口地区第1種市街地再開発事業で、事業協力者を野村不動産に決定したが、同社の商業施設パートナーにパルコを選定した。2009年秋にも特定建築者の選定手続きに入り、10年度冬の着工、13年度冬の完成を目指す。基本設計は梓設計に委託している。

商業施設新聞に既出のとおり、国分寺駅北口の再開発事業にパルコさんの名前が浮上したわけだが…写真は仙台パルコねw。

暫く前に、丸井さんがJRさんへ床を一部返してリニューアルした国分寺Lが、ユニクロ増床、ロフト、無印導入、GLOBAL WORK 好調と、郊外系ファミリー業態の拡充を図って成功しているように、エリアとしては郊外ファミリー色が強いマーケットとなっている。そもそも、丸井さんも丸井ファミリーだし。

そこへパルコさんの名前が浮上して、正直なところちょっと違和感が(笑)。

おそらくパルコ業態での出店では無く(わからんが)、PM受託として参入なんだろうけど、それにしたって、手をつけるには慎重にならざるを得ないと言うのが正直な感想(笑)。

パルコさんのPMって言ったら、直近ではノースポートモールの出来の悪さを思い浮かべるし、モラージュ菖蒲のPMを受託したなんて話を聞いちゃうと、何考えてるんだかなぁ…と。

パルコ業態にしたって、静岡以降あがりがどうかっていうと、良い話を聞いた試しが無い。浦和しかり、直近開いた仙台しかり。

いや、仙台パルコ、いいですよ。非常にパルコさんらしくて。ワンプレートが狭いビルに作りこんだ環境、入ってるテナントもきらびやかでまぶしいし、正にパルコさんそのものの開発…が、ミートする人種の幅が狭すぎる。

こういうMDにはまる人が果たして今どれだけいるのかな…と思う今日この頃。

これだけ嗜好が多様化していなかった昭和であれば、ある部分でパルコさんはワンストップ足り得たんだろうけれども、多様化してしまっている現在においては、こういう狭いMDはかえって逆張りになってしまっている気が…。

選択肢が増えた現在においては、ユーザーは大概の事に慣れてしまって深く掘り下げなくなっている気がするから、ある種のわかりやすさが無いと逆に来る人に対してミートするのは難しいんじゃないかなぁ。ましてや都心じゃないし。

そういった意味で隣接する S-PAL2 は、ネームが通っているセレクトの集積という王道MDを組んでいるので、わかりやすく安心感がある。

パルコさんにしたって、売れている館を見ると、結局のところセレクトの貢献によるところが大きい訳で、案外答えは自分の中にある…と思う。(笑)

そういった意味では、天神はどうなることやら。パルコの中経5年で”政令指定都市にパルコを”と言うのがあるから、その実行はマストなのでやるんだろうけれども、直近の天神エリアの動向を見ていると、商業施設から大名路面へ流出する傾向が強いから、商売するなら路面というトレンドになっている感がある。しばらく前にはファンドが活発に動いていたしね。

パルコさん、新聞発表があってすぐに否定するリリースを出したけれども、新聞記事の内容がかなり細かいのを見ると、ほぼほぼ最終局面に来ていると考えていいだろうから、築70年のビルを改装して出店するっつこうとでFA?w

いずれにしても、パルコさん、今後も生き残って行くには持っているDNAの大幅な変化が必要だと思うけど、そこんとこどうなのよ?(笑)

国分寺駅北口再開発事業の詳細は以下参照で。

  • 当該開発の対象は、JR国分寺駅北口、国分寺市本町2-4丁目の約21,000m2。
  • 野村不動産が提案した施設の規模は、東街区と西街区の2棟総延べ 79,600m2。
  • 東街区は、RC一部S造り地下2階地上26階建て延べ32,200m2で、住宅(253戸)、店舗、駐車場(164台)で構成。
  • 低層階の店舗は、権利者が権利変換することを念頭に、様々なテナントに対応可能なフレキシビリティの高い構成とする。
  • 西街区は、S・ RC造り地下3階地上10階建て延べ47,400m2で、店舗、業務施設。
  • 1~3階が「ファッションフロア」、4~5階が書籍やスポーツ用品店などの「ライフスタイルフロア」、6~8階がフィットネスクラブ、ミニシアターなどのテンターテインメントコミュニティフロア」、9階に図書館などの効用施設を配置する計画。
  • 駐車台数は350台。

国分寺駅北口地区第一種市街地再開発事業について : 国分寺市